体育館の音響システム 構築例



   
 この音響システムの設置場所は。ステージから奥に長い建物ではなく、横に長い建物となっています。また体育館のため壁はコンクリ 床は板と、反響し易い環境が整っています。大変良くハウリングを起こしてくれます。
しかし私立の為、学校説明会や文化祭、入学式・卒業式とイベントは目白押し、少しでもハウリングを抑えたいところです。
 このシステムでは、スピーカーを少し増やし1階用に3本、1階奥ないし2階席用に3本、ステージ用に2本 計8本のスピーカーを使用しました。
学校説明会などでは、後方席の方や2階席の方などからの質問も受けられるように、アンテナを4本 ワイヤレスを8本使用可能にしています。ちょっと多いように感じるかも知れませんが、お琴の演奏などすると数本は、音色を拾うのに使い、司会者用を考えると4本では足りませんでした。ワイヤレスマイクはなにも8本用意することは無く、別室の会議室や視聴覚室のワイヤレスを集めてきても、周波数を合わせれば使用可能になります。
 

ワイヤレスシステム  
上3段がワイヤレス関連
一番上が、4本のアンテナ用
二段・三段目が各ワイヤレス用
1つに4本のワイヤレスマイクの音量調整が可能(ここでは計8本)


ハウリングキラー  
ハウリングはピンポイントの狭い周波数で起こります。このピンポイントの周波数だけをカットしてくれるのが、ハウリングキラーです。
昔は、イコライザーで調整していましたが、イコライザーは広い帯域をカットしてしまうため音色がかなり変わってしまうことが有り思い切りカッとすることは出来ませんでした。
最近は便利になり、コンピューターが絶えず監視しハウリングが起こるとすぐさまそのポイントを押さえに掛かります。写真の機械は9ポイントを自動的にカットすることが可能です。
また音場により決まった周波数でハウリングが起こりやすい場合は、あらかじめそのポイントを絞っておくことも可能です。(過大な期待は禁物です。メモリ1つよくなるぐらいに考えておいたほうが・・・)。
ここではその他に、音を遅れて出力する装置も装備され、ステージからの音が前列スピーカーと後列スピーカーで2度聞こえるなどの現象を遅延回路で自然に聞こえるようにしています。


レクチャー台  
このレクチャー台は2本もマイクを装備、右を向いても、左を向いても音を拾います。ハウリングを抑えるため、マイクは、超指向性マイクを使用しています。(超といっても遠い人の声を拾うわけでは有りません。普通のマイクより結構狭い程度)
私のところで入荷可能なレクチャー台には、マイクが2本つくものが無く仕方ないのでレクチャー台をばらして、2本可能なように改造してしまいました。
またこのレクチャー台はその他にも改造が施されています。
マイクのケーブル2本と電源ケーブルけい3本ものケーブルがあると、行事進行時、ケーブル処理に手間取る。また扱いの荒い先生生徒が多くケーブルが破損するとのこと、ケーブルレスにしました。
写真真ん中に青い箱がありますが、これがその心臓部、2本のマイクをこのワイヤレスミキサーに繋ぎ、ワイヤレスで、アンプ本体へ音声を送る仕掛けです。またこのワイヤレスミキサーは電池で動くので、コードレスが出来たわけです。めんどくさがりでない方は、電源を接続していただいてもOKです。
このワイヤレス化により、レクチャー台をステージ上だけではなく、アリーナー側に置き、ステージに映し出された液晶プロジェクターの映像をレクチャー台のノートパソコンで操作など、幅広い使い方が出来るように成りました。
実はワイヤレスにしたもう一つの理由に、最近書く現場で出くわすようになりましたが、高い周波数のノイズが入るようになりました。調査した結果、有線マイクのケーブルから拾うノイズでノイズ対策をしてみましたがどれも効果が上がりませんでした。困るのはずっとノイズが入るのではなくまた周期的に入るのでもなく、突然はいって消えるのです。幽霊のような奴です。それがだんだん各ユーザーでも起こるようにここ数年でなってきました。そこでワイヤレス化の検討にもなったのです。
どなたか原因知っていましたら、教えてください。

サテライトミキサー(遠隔制御ミキサー)  
ちょっと歪んで撮れてしまいましたが、要はリモートでアンプ本体を動かす装置です。
アンプ操作になれない先生や生徒が、アンプをいじり回すと、設定がおかしくなりハウリングがおきやすくなります。そこでアンプ本体はドアを閉め鍵を掛け触れなくして、ステージ横のこのサテライトミキサーのみで調整を行います。
見ての通りいじり回す所はあまりありません。音量調整は2系統のみです。1系統は、レクチャー台のミキサーの調整、もう1系統は、その他ワイヤレスマイクと割り切って調整可能にしてあります。 ワイヤレスも4本のみです。音楽を流したい時は、このサテライトミキサーに付いているライン入力や有線マイク入力を利用すれば可能です。写真上部に変なスイッチとランプが付いています。

これは、ハウリングキラーをOFFにして、音楽を自然な音にしたいなど、いくつかの音場の雰囲気を変えるためのスイッチでハウリングキラーをあらかじめ設定しておいた音場にセットするものです。

メインアンプミキサー  
写真の2つのボリュームが上がっている部分がサテライトミキサーより制御可能。メインアンプでも日ごろはこの2系統の調整で大体のイベントはOKです。

外部接続ミキサー (学芸会、演奏会に使用)
演奏会などを行う場合は、マイクや入力ソースを細かく調整しなければなりません。このアンプシステムは、これにも対応しています。レクチャー台とその他ワイヤレスと2つしかボリューム調整が出来ないのでは、と思われたかも知れませんが、実は、各入力装置を別々に制御できるように入出力端子が出ています。各ケーブルにつけられたタグを見ながら12チャネル外部ミキサーに接続すれば出来上がりです。また音響機器に詳しい方は、自分なりに接続も可能です。
   

外部接続用 ミキサー  
写真のような12チャンネルミキサーを接続できます。
ケーブルは約10m程度を用意し、ステージサイドで操作できるようにしました。


ワイヤレスマイク群  
写真の様にワイヤレスマイクの後ろに各色のテプラーを張り、ステージ横から、どのマイクの音量を調整すれば良いか分かり易くしています

その他イベント中に学校のチャイムなど構内放送が流れないようにカットするスイッチも設けています。
また校内放送側アンプにも、同じようにスイッチがありどちらかで切れるように設計しています。



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